愛しさと切なさとエスプレッソ

パンとマンションが好きな人のブログ

ダブルレアチーズケーキ

入院生活が始まった。入院してすぐは手術まで数日時間があり、点滴で動きが制限されるくらいでそれ以外は快適であった。院内は涼しく、お風呂も入れて、ベッドで待っていれば3食運ばれて来る。東横インよりも快適ではないだろうか。21時の消灯後は食堂から外を眺めたり、売店でお菓子を買ってみたり、コーヒーを飲みながら本を読んでみたりした。

入院生活は暇になるかと思いきや、検査があったり向かいのベッドの老人の何度も繰り返される自慢話(小澤征爾について東ドイツに2回行って歌を歌っただの)を聞いてあげたり、親や友人がお見舞いに来てくれたりで暇で辛いという感じはなかった。

病院食はそれなりに美味しかった。軽いプラスチックに盛られた食事は温めてちゃんとした食器に盛り付け直したらもっと美味しくなるだろう。ただ朝はパンが食べたくなり、1階のセブンイレブンでフレンチトーストとを買い、トースターで温めて食べたりした。退院したらパン屋に行って焼きたてのパンを買いたい。

消灯後は基本的に暇なので1階の売店で甘いものを買い、食堂で本を読んだり携帯をいじるなどしていた。病院で提供される3食はそれなりの量があるのに追加で甘いものを食べていて太りそうだった。その日はすっかり常連となったセブンイレブンでダブルレアチーズケーキを買った。お腹は満たされていたし、持て余す時間を埋めるために買ったようなものだ。また太ってしまうなと後悔したものの、術後はしばらく食べられないからと思い直しあっという間に完食した。

ダブルレアチーズケーキを完食した翌朝、看護師から「今日から絶食です」と伝えられた。手術までまだ2日あったが、いきなり絶食だなんて。僕は前日にダブルレアチーズケーキを食べていて良かったと思った。熊が冬眠に備えるように、それまでの惰性に近いカロリー摂取はたちまち意味のある行為に変わった(ように思った)。

そして今日、絶食2日目は明日の手術に備えて下剤を服用している。腸を空にするために昨夜は錠剤の下剤を、今日は梅ジュースのような味の下剤を1リットル飲んでいる。「僕の頑固な便秘に勝てるかな?」と便秘薬に対して挑戦的な態度をとっていたのだが、梅ジュースの効果は凄くて完敗といったところ。まあそれはそれはジャンジャン出るね。今夜更に状態の下剤を飲み、明日の7時に浣腸するのだそう。徹底的だと思う。

手術が終わったら焼きたてパンが食べたい。インドカレーなんかも良いし、海鮮丼なんかも良い。おかきを食べたりもしたい。食欲のために無事に終えて回復したいと思う。