愛しさと切なさとエスプレッソ

パンとマンションが好きな人のブログ

とりあえず

バイトを辞めたい。

11月からバイトを始めた。週に1度、15時から20時までの5時間。

本業の給料が安いので小遣い稼ぎをしようと思った。

 

僕が15時少し前に出勤すると昼休憩中の人が大体2人くらいいる。僕が仕事のための簡単な着替えを済ませる間、その人達は品出し前の商品が入ったダンボールがある部屋の隅に置かれた小さな机に、これまた小さく弁当を広げ、背もたれの無い簡素な丸椅子に浅く腰掛け、冷たそうなご飯を無言で咀嚼している。

小さい机を囲むようにして座っているのに、彼らは僕が出勤するたびに無言。咀嚼音だけが聞こえる静けさ。これはASMRなのだろうか。休憩中の彼らからは仕事以外で口をきくものかという強い意志さえ感じられる。

僕の本業の休憩時間は同僚と「ヒルナンデス」を見ている。コーデバトルを見て「出た!植松さんの忖度!大女優に甘い!」などと言いながらご飯を食べている。本業の方は薄給。残業代無し、昇給無し、退職金無しで、まあ簡単に言えば待遇がクソであるのだが、仲はいいのかも知れない。

今はバイトも大分慣れてきたが、半日とはいえ少し疲れる。時間も拘束されるし。本業の給料さえ良ければすぐにでもバイトを辞めるのだが。

 

去年手術をしてからかなり体調がいい。

血圧はグッと下がり、脈も落ち着き、過剰な汗もかかなくなり、便秘も改善された。

以前より疲れにくくなったように思う。バイトができるのも体力的に余裕が出たからである。ずっと人より疲れ易いのは僕の体質だと思っていたけれど、病気のせいで体に負担がかかっていたのだと思う。そして健康な体の有り難さよ。

今はそうして生まれた余力でバイトをしたり、本を読んだり映画を見たりしている。先日「パラサイト」を見たが、すごく面白かった。本屋や映画館で「すごく面白かった」に出会えるよう、色々な作品を見てみたいと思う。僕はスターウォーズさえ見たことが無いから、これからすごく面白いに出会える可能性に満ちていると思っている。

 

先週退院後のフォローで診察があった。CTの検査もした。

主治医の先生は僕にCTの画像を見せ

「ここに小さく映るものがあるでしょ。手術する前に撮ったCTよりも大きくなってるかも知れないよ。もし大きくなるようならまた考えないといけないね」

と言った。

僕は完全に去年取り除いたからもう大丈夫と思っていたけれど、そういった可能性についてはこれからも考えないといけないようだった。(緊急性はないと思われるが)

CT画像に映る白い丸。これが大きくなるのだろうか。僕は白い丸を見つめ、とりあえず早くバイト辞めようと思った。